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記憶の記録。あるいは独白。
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日本代表を、生きる 「6月の軌跡」の20年後を追って / 増島みどり

■概要(Amazonより引用)

1998年フランスW杯を戦った「日本代表」の物語は終わっていなかった。
W杯初出場の扉をこじ開けた者たちの、それから。

日本代表がW杯初出場を果たした歴史的な1998年フランス大会から20年。当時の日本代表、スタッフはどうしているのか? 様々な人生を歩みながら、彼らは今もあの経験と向き合い続けていた――。

著者が選手スタッフ39人に取材して、初出場した日本のフランス大会を克明に描いた『6月の軌跡』(文藝春秋、のち文春文庫)から20年。W杯ロシア大会を前に、あらためて当時のメンバーにインタビューをし、W杯の扉を開いて以降、それからの人生を追った。
驚いたことにカズをはじめまだ現役である選手が6人もいる他、指導者になった者もいれば、変わらずサッカー界で働くスタッフもいた。彼らの目に今に浮かぶ光景とは。(略)

 

■所感

冒頭の市川の引退試合から始まる旅の始まりの描写には、これ以上ないほどにワクワクさせるものがあった。が、全体を読み終わった感想としては、やはり短いインタビューでは限界があり、話によってはもっと掘り下げて描写してほしい部分がたくさんあった。39人のインタビューということで当然やむを得ないのだが、やや「6月の軌跡」の焼き直しに終わったインタビューも正直存在する。よって、期待値が高すぎた分、やや肩透かし感がある(中田英寿のインタビューがないのも、著者に責がないが、大きなマイナス)。

一方で、著者が言う通り当時の選手たちが今も全員サッカーに関わっているというのは驚きの事実であり、あの最終予選、そしてワールドカップは、選手にとって岡田武史が言う「遺伝子にスイッチを入れる」経験だったのだなと。それは、観ていた側の人間にとってもきっとそうで、特に自分にとって「日本代表」とは今もあの98年の代表であり、大げさに言えば小さな原体験として今も生きるうえでの活力になっている。

いつか自分も、人生の転機となる「遺伝子にスイッチを入れる」ような体験に当事者として身を投じたいと、改めて強く認識できた本だった。

 

以上

 

 

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