murasaki

記憶の記録。あるいは独白。
2017年J2第2節 VS徳島ヴォルティス 1−0

 

開幕戦から仙頭以外にメンバーは変わらず。そして内容も前節となんら変わりなかった。前節と違うのは相手前線のパワー不足とオリスの投入が早かったこと。球際で粘り続け、オリスと岩崎で何とか攻めの時間を作るというテーマが明確になってからは、ようやくサッカーらしきものになった。薄氷の勝利。

一方で瞬間的な喜びが去れば、後に来るのは何とも言えない不安感。ほとんどテコ入れが施されないメンバー構成、ピッチ上では攻守に間延びが起き、当初のテーマであったサイド攻撃はウイングバックの孤立無縁状態。何より一番怖いのは試合後のインタビューだろう。メンタルばかりで具体的な戦術に言及が全くない。早くも疑念が沸き始めた第2節、指揮官も成長過程にあることを祈るのみ。

 

 

| 徳島ヴォルティス | 12:50 | comments(0) |
生き残りへ、意地の逆転勝利 <サテライトリーグ2008第8節 VS 徳島ヴォルティス>
2−1

前半33分  (徳島) ソウザ
後半31分  (京都) 山下 <加藤大>
後半44分  (京都) 加藤大 <中山>




サテライトリーグもついに最終戦。正直非常に低調な面白みの少ない試合だったが、終盤の2ゴールで何とか勝利。「収穫は見切り」なんて厳しいタイトルをつけようと考えていた僕の考えを思い止まらせる終盤の怒涛の展開には感服。日陰の選手たちの生き残りへの執念をそこに見た気がした。改めて逆転勝利おめでとう。

以下スタメン。


GK平井 5,5 相手の強烈なシュートを片手ではじき出すなど確かな安定感を見せていたが、失点シーンは防げなかったか。厳しいかもしれないが相手の躊躇した隙をついてボールを捕ってほしかった。
DF加藤弘 5,5 左SBとしての出場だったが、SBとしては常識外の動き出しと持ち前の的確なパス出しで今までのサンガにはないSB像を見せてくれた。しかし、そのスルーパスや攻撃参加が相手に引っ掛かることもまだまだ多く相手のカウンターの起点にもなってしまった。精度に磨きをかけたい。
DF大久保 5,5 基本的に抜き去られることはなかったが、一対一の際にチャレンジできず間合いを空けてしまう悪弊を何度か露呈した。また依然としてつなぎを簡単に放棄して蹴ってしまうことが多かった。
DF森岡 5,5 守備でのあらゆる対応の出来は抜群だったが、年齢的なこともありよーいどんの勝負で負けてしまう場面が二・三度あった。なにより悔やまれるのが失点シーンのミス。走力のなさを計算してセーフティにプレーを切るべきだった。
DF石井 5,5 非常に窮屈そうに慣れないSBをやらされていた。守備面では簡単にクロスを許し攻撃では満足につなぐこともできないなど絶望的な出来だった。しかし終盤になるにつれ適応し最後には右サイドに完全に鍵をかけた。とはいえ、ボランチでのプレーが見たかった。
MF中村 5,5 時間によって左右が入れ替わったが、左にいるときは対面がザルということもあって個人で突破口を開いていた。セットプレーでも際どいボールを送るなど左足のクロスに非常に見るべきものがあった。しかし右サイドでは仕事が出来なかった。またもう少し守備意識を上げないとトップでの出場は厳しい。
MFアタリバ 5,0 中盤では無難なつなぎ役として機能していたが、球際・ゴール前など重要な場面でボールをロストしてしまうことが多かった。したがって期待する出来とは程遠かった。
MF中山 6,0 ボランチとしてチームの攻撃の中心に。終盤はFWにもなった。前述の攻撃面に加え、パスアンドゴーや守備面でのハードワークなど献身的な姿勢も光っていて、久々に「良い中山」を見た気がした。ただ、少ないタッチでの細かいつなぎにこだわるのは彼なりの美徳なのかもしれないが、もっとシンプルな大きな展開があってもよかったと思う。
MF加藤大 6,0 スペースのない右サイドではボールタッチすらほとんどなかったが、中村と同じく左ではよく突破できていた。ただ、縦を切られるとどうしようもなくなり下げる・あるいは奪われるといった場面が未だに目立っていた。まあ、だが最終的には1得点1アシスト。特に逆転ゴールのワンツーは完全に彼の形であり、シュートも落ち着きながらの技巧的なもので非常に素晴らしかった。
FW西野 5,5 序盤から高さにおいてよくチームに貢献していた。特にサンガが支配することとなった後半は彼の粘り強くシンプルなポストプレーあってのものである。しかし得点はできず。シュートまで踏ん張れる力強さがほしい。
FW林 5,0 ひとつひとつのパスが雑であり、球際においても淡白な姿勢が目立った。つまり残念ながらあまり気持ちが見えなかったということ。また、もっと引いてボールを引き出したかった。

サブ
GK上野 6,0 ピンチ自体がほとんどなかったが、キャッチングに安定感を感じた。キックも正確だった。
MF山下(U-18) 6,5 16歳ということを加味してのこの評価。もちろんミスは多かったし判断に遅れも目立ったが、それ以上に堂々としたパス出し、そしてそのパスの明確な意図と抜群の精度が印象に残った。それは得点シーンを見れば一目瞭然。
MF山田(U-18) 5,5 ほとんどボールに触れず存在感を見せられなかった。ただ中盤で多用していたショートパスのタイミング・使い方におもしろいものがあるように思えた。したがって、たぶんボールを触りながらリズムを掴んでいく選手のようで、その意味でやや時間と運がなかったように思う。それにまだ16歳。センスは感じたのでまた見てみたい。



最終節の相手は元サンガ監督美濃部率いる徳島ヴォルティス。大体この時期になると、もうリザーブ組のアピールの機会なんていうのは限られてくるわけで、この試合なんかは来季もサッカーでメシを食うための重要な試合となるわけだ。
さらに僕にとってはこの試合を見に来たのには一種の期待があった。それは彼らが救世主になりうるかということ。というのは例えば今季のJリーグにおいて、中断期前にサンガが大きく調子を落とした時期があった。そのときに各所でよく耳にしたのが倉貫の待望論で、僕だってかなり彼の出場を待望していた。このようにサポーターというのはチームの調子が良くないときに、それを個人の問題にしてベンチに甘んじている自チームの最近プレーを見ていない選手に大きな希望をかけることが多い。見ていないだけにその選手の良かった瞬間のプレーばかりが頭の中で膨らんでいくのだ。というわけで結局倉貫はそのまま去ってしまったこともあり、僕はこの試合に「華麗なスルーパスを何度も通す中山」や「抜群のスピードで相手を追き去りにする加藤大志」などいろいろ詰め込んでワクワクしながら競技場へと向かったのだった。
だが前半の45分が終わった時点で僕は気付かされることになった。サブにはサブに甘んじている理由があるのだと。つまり上記のような期待は妄想でしかないのだと。

ではその実情を述べていこう。
今日のサンガのシステムはボックスの4-4-2。ぱっと見て予想外だったのが両SBの顔ぶれだったのだが、結論から言うと左の加藤弘は新境地とも言えるほどに攻撃面で悪くないプレーを見せていた。しかし、対照的に右の石井は頭数合わせでしょうがなくやらされている印象が最後まで消えなかった。また2トップはトップとは違い完全に横並びの形だった。
徳島の方はアンカーの位置に懐かしい顔が。ひょろーと長い体で軽やかにパスをさばくあのプレー、そう六車である。徳島は彼のパスから攻撃が始まっていた。

試合を開始してから中盤以降までじわじわとした徳島ペースが続く。サンガはほとんど攻撃の形が見えない。DF陣はもちろん中山・アタリバの両ボランチに縦パスを入れる意識が希薄なのだ。加えて、トップにおけるフェルナンジーニョの役割を担うはずの林も受ける意識がなく、クサビへの動き出しが非常に物足りなかった。そういうわけでサンガの攻撃はほとんどが西野へのロングボールばかりになり、サポートが遅いこともあってほとんど決定機を作れない。ただ、徳島の左サイドの藤田のところのマークの距離が非常に遠くて甘く、中村が個人技を駆使してチャンスを作ることには成功していた。しかしながらそんなのは単発でしかないが。

逆に徳島の方が予想外に良いチームで驚いた。FWのソウザにボールが入った瞬間に2、3人が動き出しワンタッチでテンポよくつないでいく。あらゆる局面において数的優位の状況を作りショートパスで崩していくという昨年序盤にサンガでやろうとしていた美濃部のコンセプトは、サンガとは対照的にサブにまでよく浸透しているようだ。もちろんまだまだ精度は低いし攻守の切り替えも遅いのは事実だが。
対するサンガとしてはソウザにボールが入った瞬間を潰したいところなのだが、ヒョロっとしていて足下のプレーを見てもお世辞にも優良外国人とは言えない彼相手に、大久保の寄せはかなり甘く後手を踏んでいた。

そして失点。徳島の選手のパスが裏に流れたボールをエリア前付近で森岡とソウザが同時に追いかける形となる。早く追いついたはずの森岡だがやや処理をもたつき、ソウザの粘りの前に倒されてしまう。そうして完全に抜け出したソウザがやや時間がかかりながらも平井を抜いてゴール。完全に森岡のミスだったが、このシーンに限らず森岡は裏へのボールに弱かった。足が遅いだけに先読みを意識してほしい。

その後サンガは左右サイドハーフを入れ替えるなどして徐々にボールも回りだすようになったが、それでも支配しているのは依然として徳島で、勝機を見出せないまま前半は終了した。

後半。サンガは西野と林の2トップが引いて受ける意識を持ち始め、そこを起点にサイドに展開という形ができはじめる。また、中山がさらに後方へと位置取りし、そこから正確なパスでゲームを操っていた。
徳島は残念なことに早々にソウザが負傷退場。これで起点がなくなってしまい今度は徳島の方が攻撃の形を作れなくなる。守備面も相変わらずサンガから見て左サイドが大穴で(マークが緩い)、西野が流れたり加藤大が飛び出したりすることで、ロング一本で簡単に攻略することが出来ていた。足下がうまくロングパスに優れる加藤弘が後方にいたことも大きかったか。

こうして後半は終始サンガが支配することとなったが、いまいちゴール前でのランと積極性に欠け、以前からの決定力不足とも相まってあまり迫力ある攻撃ができていなかった。守備でも相手のサイドからの速攻・クロスに対し考えられないほどにボールウォッチャーになっている場面を散見した。徳島の精度が低く助かってはいたが、森岡・大久保の両CBはもっと首を振るべきだし(特に大久保)、SBも後ろからもっと声を出さないと。

後半も中盤あたりになってきたところでユースの山下が中村と代わり出場する。それでもなかなか決定機を迎えられないサンガだが、ラスト15分を過ぎたところでこの16歳がしっかりと結果を出す。
左サイド深くでのスローインを受けた加藤大が簡単にアーリクロス。ボールウォッチャーになっていた徳島DFの背後で、山下が正確なトラップで相手をかわしズドン。あのゴール前での落ち着き…素晴らしい。

こうして勢いも増してきたサンガは、コーチ陣の「まだ終わってないぞ」の声にも表れているようにどんどん仕掛けていく。
そして終了間際ついに逆転。この試合で何度もあったように左サイドでボールを受けた加藤大が、今度は縦に行くふりをしてゴール前の中山へパス。なんとか足を伸ばした中山がワンツーを返し、実に3人を置いてけぼりにした加藤大が角度が小さいところでGKと一対一に。そこでマイナスに折り返すふりをしながらGKの左を丁寧に突いてゴール。まさに彼得意のワンツーの形で良いゴールだった。いやー良いもの見たなー。

その後は危なげなく時間を稼ぎ勝利。実力の劣る相手に対しコンセプトの見えない内容の乏しい試合ではあったが、最後はよく意地を見せてくれた。見に行ってよかった。

気になるのはトップチームで使える選手がいたかということだが、相変わらずの勝負弱さを見せた西野と林はまず無理。
加藤大のSB・中村のサイド突破からのクロスはおもしろいが、まだトップでは厳しいか。
アタリバは見切るに値する出来だったが中山は悪くなく、あのレベルが相手だとこれくらいの舵取りが出来るのだということはよくわかった。久々に華麗なワンタッチプレーも見せていたし二列目での出場に耐えうると思う。頑張ってほしい。
石井は持ち味の球際の強さは見せていただけにやはりボランチで見たい。
加藤大は首の皮一枚つながった感じ。トップでも終盤であのワンツーを多用されると相手にとっては嫌かもしれない。後はもっと組み立てに参加しないと。
CBの二人はやや厳しいか。大久保は高さはあるのだからもっと頭よくプレーしてほしい。状況把握ができていなさすぎる。
またU-16の二人は可能性を感じさせてくれた。特に山下はこれでサテライト2得点目。すごいことだ。やはりこの世代は底知れない。

それにしても、試合後の選手たちの笑顔は抜群に晴れ晴れとしていた。本当に勝ててよかった。
最後になるが、ベンチに今日の試合で一人だけ出場できず、アップをしながらタイムアップの笛を聴いたユースの選手がいた。同世代の活躍を前に少しかわいそうだったが、タイムアップとともに真っ先にその選手に駆け寄り話しかける加藤久の背中に温かさを感じた。大事なことだ。

そんなわけで、わりと悪くなかった今季ラストのサテライト観戦だった。



| 徳島ヴォルティス | 02:38 | comments(0) |
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