murasaki

記憶の記録。あるいは独白。
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『会社は頭から腐る / 冨山和彦』と京都サンガ

■概要(ダイヤモンド社より引用)

産業再生機構で41社の企業再生の陣頭指揮を執った著者。再生の修羅場には経営の本質が見えてくる。経営の悪化した企業に共通していたのは、「一流の現場を持ちながら、経営が三流だった」ということ。そもそも経営者を選ぶ仕組みに問題を抱え、相応しくない人がトップに立っているという悲劇をまざまざと経験する。

 

■所感”紊訌反

ビジネススクールで学ぶような「合理」と実際の経営の現場にある「情理」。著者は、前者は当然として後者を洞察し駆使していくことが如何に重要かを、リアルな企業再生の体験から述べている。非常に参考になる。

 

本書の主題は、なぜ多くの企業は客観的な事実に基づき合理的行動をとることができないのか。それは人間が「見たい現実」を見る弱い生き物であるからだと著者は言う。この「性善説」でも「性悪説」でもない「性弱説」に基づき、数々の企業不祥事や大企業経営の問題点、その弱さを克服して腐敗を防ぐための提言を本書は行っている。

一貫したメッセージは「ひとりの人間も、集団としての組織も、インセンティブ(働くうえで何を大切に思うか。金、安定、家庭…)と性格(どんな仕事を好むか)の奴隷である」ということ。例えば、良き家庭人であろうとする一人の社員の行動が、ときに切羽詰まったプロジェクトをこなす他のメンバーにとって悪しき行動になることがある。もう少し大きな話でいえば、職場の平穏を守りたい一心から自社の改革に反対することがある。ともに企業にとって必要な行動と個人のインセンティブや性格が結びつかないためこれらの現象は起きる。

 

そしてそうしたインセンティブの不一致は、日本における「ゲマインシャフト(共同体、村社会)」的な風土により、企業という集団そのものにおいても頻発する。変革を先送りすることが、既存の共同体(立場、職場など)を守るというインセンティブになるからだ。

著者は特に予定調和を重視してしまうような経営者の多さ、及びそうした経営者の台頭を許すバナンス体制、更にはそうした経営者を上に上げてしまうエリート育成の構造に警鐘を鳴らしている。つまり、これだけ不確実なビジネスの環境において、既存の正解を探しに行くことに長けた試験エリートばかりが、組織の予定調和だけを学びトップになってしまう構造である。

 

■所感京都サンガという組織

ところで、この本を読んで思い浮かぶのはやはり京都サンガである。

山中社長ならびに京都サンガという組織に在籍する社員のインセンティブは一体何なのだろうか。

山中社長はもちろん歴代の社長からは、自分が陣頭指揮をとって京都サンガというクラブをより良いものにしていくという気概を感じることがほとんどなかった。いつも掛け声ばかりで、他クラブが真剣に発展を目指す中、重要な意思決定をその時々の権力者に丸投げしていた。要は自身がリスクを負わない状況や静かに任期を終えることを重視してきたように思う。なぜなら、例の「フィロソフィー」という名の予定調和を最も重視する環境の中で生きてきた彼らは、リスクをとる方法も知らなければ、ただの「異動先」において大きなリスクにかけるインセンティブもないからである。

時間と労力をかけて本質的・根本的な変革を目指さず、有名選手の獲得や夢のような計画をぶち上げるだけで経営努力をしたふりをしているのがその現れとも言える。

 

クラブの社員はどうか。重労働・低賃金、そして幹部のポジションに次々とスポンサーから素人が降りてくる中で、クラブの変革を目指すためのインセンティブなど持ちようがあるのだろうか。

 

これはまさしく上記のガバナンスと幹部育成・輩出の構造の話である。サッカークラブという何千人・何万人を動かせるポテンシャルのある投資先を、イチ子会社として扱った結果がこれである。そもそも、資金と価値を相互に提供し合うスポンサーとクラブは本来一方的な関係ではないはずだ。にも関わらず、完全に配下の会社になっている状況に対して改めて違和感しか感じない。

 

そんなわけで本書のタイトル通り、会社は頭から腐る、というか既に腐っている。既にこんな形で臭ってしまってもいる。

J3に降格しろとは思わないが、今年の惨状を受けて親会社が大きな意思決定を下すことは切に願う。地獄のような状況の中で自分自身の力で立つ努力をして初めて、一人前のクラブへの道が開けると思う。

 

■メモ

本書は実践的な内容というよりは大きな問題意識について語られた本だったので、キーワードのみ抜粋。

・組織をはみ出す根性のない人間をリーダーにしてはいけない。組織から離れる経験を早く体験した方がいい。

・人間力=人間性(胆力や他人への影響力、そして目的達成への情熱や執着心)×能力(基本的な経営知識、スキル、「ありのままの現実」を冷徹に見つめる力、そして自分の頭でモノを考え、建設的に解決策を創造する力)

・人間力のベースになるのは、一人ひとりの市井に生きる人々の切ない動機づけや喜怒哀楽というものが理解できるかということでもある。

 

以上

 

| 書籍 | 19:02 | comments(0) |
2018年6月 夏休みの記録

転職に伴い一か月の休暇を得ることができたのだが、本当に思い出に残る一か月となった。少年時代とは違う「大人の夏休み」。

ついに明日から社会復帰するにあたり、この掛け替えのなかった時間を簡潔にではあるが記録しておきたい。

 

6/1(金) 送別会

休暇初日ではあるが、転職に伴う事務処理を行う。夜は同期による送別会。少ない人数で若干の寂しさはあるものの、開催してくれたこと自体に感謝。静かに解散。

 

6/2(土) フットサル大会

一応社員ではあるため会社のフットサル大会に参加。昨年に続く2連覇を目指すものの、決勝のPK戦で自身が外し敗退。複雑な気持ちで終わるものの、夜の飲み会で渡してくれた寄せ書きに素直に驚く。このチームを作って約5年。こういう形で報われて少し感動した。

 

6/3(日) 事務手続き

引き続き事務手続き。夜はトゥーロンを観る。面白いが、相変わらず脆い世代だなと。

 

6/4(月) 買い物

ようやく少し余裕ができたので荷造りと買い物を行う。とはいえ、あっという間になんだかんだ時間が過ぎていく。

 

6/5(火) 昼行バスで帰省&大学時代の友人と食事 

8年ぶりくらいに昼の高速バスを使って移動。時間もあるし新幹線の4分の1という価格に惹かれるも、スマホ閲覧でちょっと酔う。もう少し楽しめるかなと思ったが、結局寝てばかりだった。

夜は大学時代の知り合いと食事。そんなに盛り上がらなかったが大阪駅近くの創作中華はうまかった。久々実家に帰る。

 

6/6(水) 同期夫婦と食事

昼までゆっくりした後、同期夫婦と久々に食事。川端通りの風情のある店で約3時間。

奥さんが言った「恋人は、好きなところが一緒より、嫌いなところが一緒の方が大事だと思う」はパンチライン。

 

6/7(木) 太陽の塔内部見学&大学同期と食事

行ってみたかった太陽の塔の内部に潜入。生命に関わる独特な世界があり、できれば当時の地下・地上展示と併せて見たかった。「人類は進歩していない」という岡本太郎のアンチテーゼはカッコいい。

夜は大阪にいる同期と食事。付き合って2か月で結婚を決めたとな。意外な思い切りの良さ。でも、うまくいきそうなカップルだと思う。

 

6/8(金) 父親と食事&尾道へ

久々に父親とランチ。なんだかんだ最後は背中を押してくれた。リアリストな父親らしく、やりがいだけでなく報酬面をきちんと重視していたことに満足した模様。

そして尾道へ移動。安かったけど坂道の上の素晴らしい宿。部屋から見える森林と尾道水道が今も頭に残っている。

 

6/9(土) しまなみ海道爆走

ぶらぶらと観光地を回った後、旅館のある島まで自転車で爆走。最初は道に迷うなどかなり辛かった。ちゃんと道がわかってからは楽になったが、4時間走ってヘトヘトになる。旅館の飯がめっちゃうまかった。

 

6/10(日) 兄夫婦と食事

尾道から戻り兄夫婦と食事。限られた時間ではあったが、相変わらず家族が元気そうで何より。

 

6/11(月) 祖母宅へ

タイトなスケジュールが続く。この日は5時間かけて祖母宅へ。

祖母と色々な話をできた。祖母もやや耳は遠くなったが、頭の回転は相変わらず。ホッとする。

 

6/12(火) 引き続き祖母宅

引き続き色々話す。自分はほとんど祖母の人生を知らなかったんだなと。相変わらず自分は知らないことが多すぎる。

そして、祖父に振り回されながら仕事を変えて働き続けた祖母のハードワークぶりに驚く。我が家系のルーツを知った、とても良い時間であった。

 

6/13(水) 親戚と食事

お別れのバス停まで半ば足をひきずりながら来てくれた祖母に感謝。本当に太陽のような祖母である。長く元気であってほしい。

夜は実家周辺に戻り、10年近くぶりにお世話になった親戚と食事。

会う前は少し緊張したが、未だ変わらず元気であることに安心。転職先の株価を把握していなかったことに「そんくらい知っとかなあかんで」と優しく言われ反省すると共に、おじさんも40年あまり働き続けた偉大な社会人なんだと改めて思う。地酒のお土産に嬉しそうにしてくれた。

ようやく少し恩返しできたことがうれしく、良い夜になった。

 

6/14(木) 自宅へ

あっという間に帰省を終え帰宅。ちょっと予定を詰め込みすぎたなと思う。

一番印象に残っているのは自分のお世話をしてくれていたおばさんの形見。母親が突然出してきたのだが、コツコツ集めていたという切手集や自分の幼少期のアルバムを残しているとは知らず驚く。アルバムに書かれた最後の一句、「背中に感じる頬の温かさ その温もり 心に届く」に少し泣きそうになった。

 

6/15(金) ロシア旅行の準備&高校時代の友人と食事

もう目の前にはロシア出発が迫っているのでバタバタと荷造り。夜は転職祝いということで友人と食事。高価なボールペンをくれた。相変わらずのプレゼントのセンスの良さに脱帽。

 

6/16(土)〜22(金) ロシアワールドカップ

別記事に記載。本当に素晴らしい旅だった。

 

6/23(土) 休暇

爆睡から起床。休暇もそこそこに残りのタスクをこなす。やっぱり詰め込みすぎたか。

 

6/24(日) 静岡

夜はセネガル戦ということもあり、日本代表に所縁がある旅館でゆっくり回復。人生で最も良い旅館だったかもしれない。なんと贅沢な旅だろうか。

掛川城周辺の施設の縁側はとても気持ちよくて印象に残った。

 

6/25(月) 自宅へ

休息。もう気づけば休暇も後1週間になってしまった。

 

6/26(火) 同期と食事

用事を済ませ同期と食事。自分以外も含めて節目の年。友人の言葉「自分のやってきたことを過少評価する必要はない。そのうえで年齢関係なく周りからなんでも吸収していく姿勢で臨めばいいと思う」が心に残った。

 

6/27(水) 休暇

初めてと言っていいくらい何も予定をいれず。と思ったらほんとに何もできずダラダラしてしまった。

 

6/28(木) 休暇

前日よりは割と色々タスクをこなす。ちょっと気持ちも落ち着いた。

 

6/29(金) 飲み会

前職のメンバーが開催する飲み会に参加。相変わらず職場の割に気楽な飲み会であった。

 

6/30(土) 休暇

家事、ランチ、料理、ワールドカップと充実した時間を過ごす。

これほど楽しいワールドカップをこれだけゆっくりと見れたのは本当に幸運であった。

 

7/1(日) 休暇

昼食を食べて、ブログを書く。

一人になり、色々と支えてくれた同伴者に改めて感謝の思いを感じる。

 

7/2(月) 最後の休暇

残りタスクをこなしながら、ゆっくりと一日を過ごす。そして今、ブログを書いている。

 

 

以上、あっという間だが本当に素晴らしい一か月であった。人生で最高の一か月だったかもしれない。

自分の過去やルーツを知り、色々と陰で支えてくれた人に感謝の気持ちを抱き、旅でそれをふと思い出すような、そんな時間の繰り返しだった。またどこかでこのような時間を持てたらなと。

これからもこの一か月を忘れることはないだろう。そして、また明日から頑張っていこう。

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 雑記 | 18:51 | comments(0) |
寝ても寝ても疲れがとれない人のためのスッキリした朝に変わる睡眠の本 / 梶本修身

■概要(Amazonより引用)

結構寝たつもりなのに、疲れがとれない…。朝起きたときに、なんかだるい…。それは睡眠のとり方がまちがっているからです! 
ぐっすり眠りたい、朝気持ちよくシャキッと起きたい、疲れを解消したい……、そんなあなたに疲労医学の第一人者で、睡眠の専門医である著者が、ぐっすり眠れて疲れがとれる方法を科学的根拠に基づいてわかりやすく紹介します。
実は、すべての疲労は「脳が原因」で、とりわけ「自律神経の中枢に原因」があります。日中の疲れを回復させる方法は1つ。それは、夜に自律神経が休まるような快適な状態と環境を整える、つまり「質の良い睡眠」をとることです。
「入眠時間より起床時間を統一する」「朝、太陽の光を気持ちよく浴びる」「寝る1時間前にリラックスタイムをつくる」「寝るとき以外はベッドに寝そべらない」「立ち姿と同じ姿勢になる枕を選ぶ」などで、睡眠の質が向上し、スッキリした朝が迎えられるようになります!

 

■所感

睡眠に関する本は有象無象あり怪しいものも多いが、本書は人ぞれぞれにベストな睡眠時間は違うという前提のもと、科学的に誰しもに共通する効果的なアプローチを紹介してくれていて好印象。バランスがとれた内容になっていて違和感を感じず読める。サクッと読める点もよい。

 

■メモ

自分に生かせそうな内容を抜粋。

・就寝時間より起床時間を統一する(休日も2時間以内にする)

・朝、太陽の光を浴びる

・カフェインは6時まで(自分の場合)

・夕食後は夕焼け色の照明にする

・温度は適切に(夏はエアコンを消さない、手を布団から出す、冬は掛け布団をふやさず布団の中を温める)

・寝る1〜3時間前に10分程度お湯に入ると効果的

・優しい光で目覚めるために、月明かりを入れるためにカーテンを少し開ける

・寝る1時間前にリラックスタイムを作る

・眠気を感じるまでベッドに入らない

・寝る際に高音で静かなBGMをかける

・眠れないときはベッドから出る(ベッド=眠れない場所という認識を作らない)

 

以上

 

| 書籍 | 16:56 | comments(0) |
問題解決プロフェッショナル / 齋藤嘉則

■概要(Amazonより引用)

問題解決の理論をチャートと事例を駆使してわかりやすく説明。あなたの市場価値を高めるための実践的教科書!本書は、問題解決のための2つの思考と2つの技術、そして1つのプロセスが紹介し、ビジネスの現場で使えるよう、問題解決のプロセスを体系化したものである。

 

■所感

本書は問題解決の理論を体系化した最初期の本であり、いわゆる思考に関するビジネス書におけるバイブル的な書籍であると認識している。

したがって内容としてはゼロベース思考や仮説思考、MECE、ロジックツリーなどの今となっては当たり前の思考法を掲載している。とはいえ、それがまだ広く浸透していなかった頃の書籍のため、堅い表現をあまり使わずにわかりやすく、且つカウンターパートに対する「調整」的な対応も含めたリアリティのある事例が載っていて非常に参考になる。自分としてはもっと早く読んでいればよかったと思う。

というわけで、発行から20年以上経った今でも色褪せない偉大なテキストである。

 

■メモ

・ゼロベース思考とは、一言でいうと「顧客にとっての価値は何か」を起点に考えること。

・仮説思考によりベストよりもベターな解を求め、都度軌道修正をかけていけばいい。

・「能力というのはやる気さえあれば訓練次第で高めることが可能だが、本人のやる気を高めることはどんなに優れた動機づけや評価システムを取り入れても難しい」ので、「能力が低くても、やる気のある人」の方が「やる気は低くても、能力が高い人」より価値がある。

・課題の設定は3Cの視点で考える。(達成目標とのギャップはないか、競合の優れた点とのギャップはないか、顧客が自社の商品・サービスに満足しているか)

・インタビューのコツは目的を明確にすること。目的とは「課題の設定」「解決策の仮説(出し)」「解決策の検証・評価」である。そしてそこから出た意味合い(SO WHAT?)を箇条書きでもいいから、その日のうちにまとめておくこと。(P172)

 

以上

 

| 書籍 | 20:39 | comments(0) |
コピー1枚取れなかったぼくの評価を一年で激変させた7つの仕事術 / Shin

■概要(Amazonより引用)

たった1年で「ド落ちこぼれ」が外資系コンサルティングファームのマネジャーになれた! 
キレイごと抜きの、本当に成果があがる超実践的ノウハウ! ! 

外資系コンサルティングファームでマネジャーとして勤務し、
月間20万PV超の人気ビジネスブログ「Outward Matrix」も運営する若手コンサルタントの処女作! 

(後略)

 

■所感

この本を読みながら感じたのは大きく2つ。

1つは、恐らく著者が言うところの「ド落ちこぼれ」だったのは本当なのだろうなということ。新卒でコンサルファームに入るほどだから学力には秀でていたが、他人の感情に対する洞察力や想像力に欠けていたタイプなのかなと。だからこそそれを認め、とことん日々の行動を手順書レベルに落とし込み実践してきたことが内容から読み取れ、リアリティがある。

もう1つは、本書の内容を本当に漏れなく毎日やっている人はどれだけいるのだろうかということ。本書の内容は超基礎でわかりきっていることであるが、とても重要な行動でもある。要は十分条件ではないが、必要条件な行動ばかりである。

会社の中で「デキない」扱いをされている人のほとんどは、恐らく本書の提唱している行動のいくつかで漏れがあると思われる。

その意味で是非とも新入社員〜2年目くらいまでに読んでほしい本。自分自身も初心に帰るという意識の面で有用だった。

逆に言うと基本的な行動過ぎて面食らったのも正直なところで、大きな期待はかけない方がいい。

 

■メモ

・指摘事項のドラフトメール化は久々にやろうと思う。

・目標設定の流れ「心から達成したい目標」→「KPI化」→「アクションを定義」→「週一でアクション、月一でKPIを振り返り」も当たり前のことだが、目標設定自体が確かに適当になっていたかもしれない。これも改めてやろうと思う。

・「会話は全て、相手の名前を呼ぶことから始める」。これは確かに有効。

 

以上

 

| 書籍 | 20:09 | comments(0) |
マンガでわかる! 誰とでも15分以上 会話がとぎれない! 話し方 / 野口俊

■概要(Amazonより引用)

ベストセラー『誰とでも15分以上 会話がとぎれない話し方 66のルール』をさらにわかりやすく紹介しているのが本書。会話をするときに、自分と相手の気持ちに目を向けて、「気持ちのキャッチボールをする」というシンプルな方法で会話がドンドンふくらむコツをマンガでわかりやすく紹介しています。1話読むごとに、会話力が身について会話についての悩みが吹き飛びます!

 

■所感

中古で安かったので何となく買ってみた本書。

この本の良いところは30分以内に読めること。そして、いくつか参考になりそうなケースもあることだと思う。なにせ27個のポイントが載っているのである。

一方で、大事だと思われるポイントを順不同で羅列しているため、軸としての主張(目の前の人の気持ちに注目すること)との関係が見えにくく、いまいち頭に残りにくい。

また、洞察が浅い個所がある点もマイナス。例えば、「グループの会話の輪に入れない」という悩みに対して、著者は「話している人の目を見る、大きくうなずく、笑ったり関心したりする」ことが重要で、「相づちだけでも十分に楽しい会話に入れる」としているが、むしろその状況は最も居心地が悪い瞬間ではないか。ましてやその程度の努力はすでに誰もが行っているわけで、これでは参考にならないと思う。

そんなわけで、個々のエピソードをザっと読み、参考になりそうな項目だけ覚える読み方が良い。

 

■メモ

というわけで個人的に参考になりそうな個所。

 

・起床時から出社までの行動など「日常の何気ない行動」は人によって習慣が違うので、大きな話のネタになりうる。

・「ムッとくることもあるでしょう」「嫌になることもあるでしょう」は相手のネガティブな話を引き出せるキーフレーズ。

・ねぎらいの言葉「暑かったでしょう」などは、いい雰囲気で会話を始めるコツ。

・話に興味が持てないときは、話題そのものよりその時の相手の行動について聞いてみる(例えば、野球が好きな人に対して、観戦のスタイルなど)

・営業先に行くときは、周辺などをよく観察し、ネタになりそうな物事を探しておく。

 

以上

| 書籍 | 19:40 | comments(0) |
戦略「脳」を鍛える / 御立尚資
評価:
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■概要(ダイヤモンドオンライン記事より引用)

(前略)

毎日の仕事で学んだコツやポイントを、走り書きのような形で、書き残していくことにしていた。いわく言い難い部分を、必死で言語化することで、身につけやすくしようとしていたわけだ。

 驚かれる方もいるかもしれないが、1990年代前半にはPCを液晶プロジェクターにつないでプレゼンすることなどなかった。プレゼン資料をコピーした透明なシートを、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)という光学機械で投影するのだ。シートは1枚ずつ手で入れ替えていくのだが、このシート同士は気をつけないとくっついてしまうので、必ず間に白い紙を挟み込んでおく。

 一度使うともう使えなくなるこの紙に、毎日のように「コツ」を書いていったら、1年半ほどの間に約20僂慮さになっていた。

 プロジェクトリーダーになった後、育成する側になり、こうやって書き残した中味を体系化して、2週間に一度、後輩に伝える非公式な「私塾」的な場をつくってみたところ、これが意外なくらい育成に効果があった。

 実は、最初の単著である『戦略「脳」を鍛える』という本は、この私塾の内容を大前研一さんのビジネスブレークスルーというCS番組で話したことから生まれた。

(後略)

 

■所感

コンパクトなサイズ且つ大きめの文字による小ボリュームながら、内容は目から鱗の連続である。

そもそも非常に属人的で言語化が難しい「インサイト」(ユニークな戦略を作るための頭の使い方や視座)を得るための手順を非常に簡潔且つわかりやすく説明している。間に挟まれる例え話も巧みで、理解を助けてくれる。

「発想を変えてみる」「他人と違う視点で考える」といった能力は、多くの人にとって「それはわかるけど、ではどうやればいいのか」「結局持って生まれた地頭ではないのか」という疑問を持たれてきたと思う。本書はこの思考法という個人の脳内を具体的な行動のレベルにまで分解・整理することができている。現実の世界の中で生かせそうな内容になっており、星の数以上にありそうなビジネス書の中でも有数の書物であると思う。最高点の5点評価を贈りたい。

 

■メモ

本書の内容はとてもシンプル。大まかには以下の通り。

ただし、実際にはそれぞれの手法について具体的なステップや事例などが掲載されている。

 

.罐法璽な戦略は「定石+インサイト」

 

▲ぅ鵐汽ぅ箸蓮屮好圈璽鼻椒譽鵐此

 

スピードは「(パターン認識+グラフ発想)×シャドウボクシング」

・パターン認識は戦略の引き出し。引き出しは5分類15のパターンに分類される。(P46)

 これらを常に引き出せる状態にしておくことが不可欠。

・グラフ発想において、平均化された情報は必ずしも実態を表さない。まず平均値情報をバラバラにし、個々の情報を鳥瞰することが第一歩。

・シャドウボクシングとは、批判的な視点で仮説をあらゆる視点から攻撃してみる。仮説の検証に必要ならば現場に出てデータを集めてみる。この作業を繰り返すこと。また、シャドウボクシングの目的は仮説を高めることだけでなく、他人に理解されやすいものにし、組織が新しい戦略に従って動くようにするためにも役立つ。要は右脳での「自分には通じるイメージ発想」と左脳での「他人にも通じる理論化」を積み重ねることである。

・シャドウボクシングを効果的に行うためには物事を二重人格的に考える力(発表者と批判者、ミクロ(現場)とマクロ(理論、社会傾向)など)が必要になる。普段から自分がどういう頭の使い方をしているか(思考のクセやバイアス)を意識し、いつもと違う

頭の使い方を積極的にする必要がある。

 

ぅ譽鵐困魯皀里慮方であり、「拡散レンズ+フォーカスレンズ+ヒネリレンズ」

・拡散レンズ=ホワイトスペースを活用する(市場だと思っていないところも見る)、バリューチェーンを拡げる(企業活動の前後を拡げてみる)、進化論で考える(歴史の中で今を見る)

・フォーカスレベル=ユーザーになりきる、テコを効かせる(どこを押さえれば一番波及効果があるか)、ツボを押さえる(どんな消費者、ユーザーがツボになるか)

・ヒネリレンズ=逆バリをする(人と逆のことを行う)、特異点を探す(一般論や通常のデータとかけ離れた例外に注目してみる)、アナロジーで考える(自分の業界でやっていることを他の業界の常識で考えてみる)

 

以上

 

| 書籍 | 18:15 | comments(0) |
『仮説思考 / 内田和成』と岡田ジャパン

■概要(Amazonより引用)

情報が多ければ多いほど、よい意思決定ができる。このように信じているビジネスパーソンは多い。そうであるがゆえに、できるだけ多くの情報を集め、それらを分析してから、経営課題の本質を見極め、解決策を出そうとする。
実際に起こることは何か? 情報収集しているうちに時間切れになったり、あるいは、ほかのどうでもよいデータはあるが、最も重要なデータがないことに土壇場で気づき、苦し紛れで「エイヤーッ」と意思決定せざるをえないことになる。

 

徹底的に調べてから、答えを出すという仕事のやり方には無理がある。では、どうすればよいのか? 仮説思考を身につければよい。仮説とは、十分な情報がない段階、あるいは、分析が済んでいない段階でもつ、「仮の答え」「仮の結論」である。常に仮の答えをもちなながら、全体像を見据える習慣を仮説思考と呼ぶ。
「仕事が速く、優れた成果をもたらすコンサルタントはみな、仮説をもって仕事をしている」と著者は言う。著者である内田和成氏は20年以上にわたって戦略コンサルティングの仕事に携わり、2000年6月から2004年12月までボストンコンサルティンググループの日本代表を務めたほどの人物。20年間のコンサルティング経験の中で培ってきた「仮説思考」の要諦を解説したのが本書。BCGコンサルタントならではの問題発見・解決の発想法が満載である。

 

■所感

先行き不透明な昨今においては、問題解決のスピードを上げるため、質を上げるための基本的な思考法としいて仮説思考が不可欠とのこと。

本書はその重要性や効用、事例をかなり平易に紹介しており、仮説思考を知らなかった人にとってはとても良い本だと思う。

一方で、考え方がわかるがなかなか良い仮説が思い浮かばないという一歩先の悩みを抱えている人にとっては、本書よりも同じBCG所属の著者が書いた『戦略「脳」を鍛える(御立尚資著)』をお勧めしたい。

 

■メモ

 峅樟發間違っていることもあるのではないか。」という問いに対する答え

恐らく最も思い浮かぶであろう疑問はこれだろう。

これに対して著者は、そもそも致命的な間違いになること自体が少ないと言う。要は、仮説という一つのゴールが確立しているので、そこに対して違和感のあるデータ等が出た時点で軌道修正の判断がしやすく、また間違っていたとしてもその際には新たな仮説の芽が出ているからだという。そもそも、仮説思考の対極を成す網羅思考は時間がかかるうえに浅い分析になることが多い。仮に仮説が間違っていたとしても、網羅的よりある一点について洞察した結果は本質的な課題に触れていることが多く、正しい仮説にもつながり、結果としてスピード・質ともに網羅思考の場合を上回る。

 

仮説を思いつく瞬間

著者が社内でとったアンケートによると、「ディスカッション」、「インタビュー」、「突然ひらめく」、「じっくり考えているとき」の順で多かったとのこと。

 

2樟發鯲てるための頭の使い方

・反対側(顧客・消費者視点、現場の視点、競争相手の視点)で考える

・両極端に振って考える

・ゼロベースで考える

 

■本題(岡田ジャパンと仮説思考)

「岡田武史が語る、代表監督に必要な覚悟 「日本人は時として美学が言い訳になる」」

https://russia2018.yahoo.co.jp/column/detail/201806050007-spnavi/?p=2

 

ーここから引用ー

 

――南アフリカ大会では、予選を通じてチャレンジしてきたサッカーがあったにも関わらず、主力選手やチームの調子が上向かず、最後に戦い方を変えました。そういうことが起きなかったら、やはりそのままのサッカーを続けたのでしょうか。それとも……。

 

 半年くらい前かな、このままではW杯に勝てないなと。

 

――半年前に、すでに考えていたんですか?

 

 本気でベスト4を目指そうと言って、3つのテーマを与えた。「ボール際で勝つこと」「1人1キロ多く走ること」、それと「中距離パスの精度を上げること」。そのうち2つは上がったんだけれど、中距離パスの精度が全く上がらなくて、このままでは難しいなと。

 

 自分の信条として、「起こることは必ず必要なことばかり」というのがあって、例えば、試合に負けたら、この敗戦は今の俺に必要なことなんだと。それで、その意味を考える。南アの時もそうで、「このままじゃ勝てないかもしれない」「前からプレッシングを掛けても、もたないかもしれない」という疑いが生じるなかで、どこかでサインが来るはずだと。それを絶対に見逃さないようにしなきゃいけない、とずっと思っていた。

 

――W杯イヤーに入って、2月の東アジア選手権で3位に終わりました。

 

 でも、東アジア選手権はサインだと思わなかったんだよ。あの時は、コンディションが整っていなかったし、メンバーもそろっていなかった。そもそもオフ明けにやるべき大会ではないと思っていたから。

 

 サインだと感じたのは、5月に行われた壮行試合の日韓戦(0−2)でパク・チソンに先制点を決められた瞬間。「え? これが入っちゃうの? たいしたシュートじゃないのに」と思って。ズタズタに崩されたわけでもない。ものすごく悪い内容でもないけれど、これという攻め手もないまま敗れた。これは、「変えろ」というサインだなと。それで、楢崎(正剛)や(中村)俊輔をレギュラーから外して、ガラッと変える決断をした。

 

ーここまで引用ー

 

上記の記事を読んでほしい。これぞまさに仮説思考ではないかと。

岡田は南アフリカワールドカップの際、「ベスト4」というゴールに向けて、「3つのテーマの向上」という仮説を立てた。

しかし、3つ目の「中距離パスの精度を上げること」が仮説通りには上がらず、韓国戦という「サイン」を見極め、「前2つのテーマはそのままに、中盤5人配置のシステム」を新たなベスト4に向けた仮説への修正を図った。

つまり予め日本代表がベスト4のために向上させるべき能力を仮説として立て、それが違ったとみるや軌道修正を図り、新たな仮説の種を見出し、最終的に結果を残すことができた。

 

あの大きな戦い方の転換については、直前でのギャンブルのように言われているが、こうして考えるとそのステップ自体はとても論理的で合理的だった。前2つの仮説は世界で戦う上で間違っていなかったわけで、3つ目の「中長距離パス」を軸にした支配率を高める戦い方をむしろ低める戦い方に仮説を修正した。大胆なようで、実際には3つのうちの1つの仮説の修正で済んでいる。

スムーズに戦い方の転換が進んだことは、この仮説思考のステップを踏んでいた効能だったと言えるのではないかと思う。

 

そしてやはりあの岡田武史だけに、論理と非論理の部分を分けながら、論理部分についてはとことん論理的且つ合理的なステップで戦術を突き詰めていたのだと改めて感じた次第。

 

以上

| 書籍 | 16:06 | comments(0) |
LIFE SHIFT / リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット
評価:
リンダ グラットン,アンドリュー スコット
東洋経済新報社
¥ 1,944
(2016-10-21)

■概要(Amazonより引用)

誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。
働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。
目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。
世界で活躍するビジネス思想家が示す、新しい人生のビジョン。
みんなが足並みをそろえて教育、勤労、引退という
3つのステージを生きた時代は終わった。
では、どのように生き方、働き方を変えていくべきか。
その一つの答えが本書にある。
100歳時代の戦略的人生設計書。

 

■所感

100歳を超えて生きることが当たり前になっていく時代にあって、果たして従来の生き方の価値観が正しいのか。

この誰もが漠然と感じている問いに対して、我々の有形の資産・無形の資産をどのように定義付けし、そのうえでどういう生き方がありうるのかを明確に説明してくれている。特に、ついつい経済的な側面ばかりに意識がいきがちな将来設計において、お金に換算できない「無形の資産」、もっと詳しく言えば「生産性資産」「活力資産」「変身資産」の重要性を説いた個所は目から鱗であった。人生のどのステージをどの資産の貯蓄あるいは消費に使うのか、今後の人生設計を強く考えさせられた。

成り行きによる人生の進行はリスキーであり、長生きを厄災ではなく恩恵として享受できるための準備をしていきたいと思う。

 

尚、洋書らしく表現の長ったらしさや話が個人だけでなく政府や企業といった背景の課題まで言及しているので、読了までに時間はかかるが、少なくとも第4章までは必読の価値がある。

 

■メモ

]係紊里いらの資金が必要か

従来の65歳引退、且つ、最低最終所得の50%程度で老後を生きていく想定をする場合、毎年の貯蓄率が25%というかなり大変な数字が試算されている。引退年齢を遅めればより低い貯蓄率で済むが、では70歳や80歳まで仕事で体力をすり減らす生き方を選ぶのか、それとも老後の消費を削るのか、もしくはどこかの特定のステージで時間と体力と引き換えに資金を徹底的に貯めることが必要なのか、パートナーとの補完関係も含めた人生設計が必要になる。

 

¬儀舛了饂

お金(有形の資産)は重要だが、それ自体を目的にしていない。

優しい家族、素晴らしい友人、高度なスキルと知識、肉体的・精神的に恵まれた人生を「良い人生」と考える。これらは全て無形の資産として大きな価値があり、またこれらは有形の資産の形成を助ける点でも重要である。そしてこれらは有形の資産同様、メンテナンスと投資が必要なものとなる。この資産は以下の3つに分類できる。

 

「生産性資産」。人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ資産。スキルと知識が主な構成要素。

 

「活力資産」。おおざっぱに言うと肉体的・精神的な健康と幸福。健康や友人関係、パートナーやその他の家族との良好な関係が構成要素。

 

「変身資産」。100年ライフにおいて、その過程で大きな変化や変身を遂げるために必要な資産。自分についてよく知っていること(ありうる自己像を持っているということ)、多様性に富んだ人的ネットワークを持っていること、新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていることが構成要素。従来あまり必要とせずこれからの100年ライフにおいて必要な資産と言える。

 

3.0シナリオから5.0シナリオへ

「教育」「勤労」「引退」が従来のシナリオ(男性であれば70歳くらいが寿命の時代のシナリオ)とした場合、現在はこの3つから5つへの変貌すら考えられる。高所得且つ過酷な仕事はそれひとつで40年は持たないし、「活力資産」の大幅な低下につながる。例えばそれらを2つに分散させる間に移行期として無形の資産を築く時期をとるなど、長期的視野での検討が必要になる。

 

以上

| 書籍 | 15:13 | comments(0) |
ロシアワールドカップ現地観戦記

休暇を利用し、長年の夢であったワールドカップの日本代表戦を現地で観戦してきた。試合は日本対コロンビア。

それはそれは素晴らしい経験であった。記録に残しておこうと思う。

 

 

■6/16(土)

成田空港を出発。約5年ぶりの海外に胸が躍るというよりは若干の不安感。何せロシアである。しかも1試合を観るために約1週間滞在するわけで、先々の苦労も予期しながらの出発となった。

 

 

■6/17(日)

トランジットを経て翌朝頃にモスクワ・ドモジェドヴォ空港へ。

 

 

なんともモダンな空港に到着。天気は快晴。この旅の間はこの天気がほぼ毎日続くことになる。

ここからモスクワ市街に移動し、ホテルに荷物を預けた後に観光へ。

 

 

トレチャコフ美術館から救世主ハリストス大聖堂、赤の広場、クレムリン、グム百貨店、聖ワシリイ聖堂など、限られた時間の中でとにかく有名なところを回ってみた。

はっきりと言えることはモスクワの街はとても美しいということ。ロシアならではの独特な建築物の美しさは外面だけでなく内面にも表れていて、予想以上に魅力的に映った。

加えて世界各国から集まった人たちの話声や歌声、色とりどりのユニホーム姿により中心部はとても賑やかだった。美しい街と活気にあふれた人々が織りなす光景を見ながら、ロシアって、ワールドカップっていいなと思えた1日だった。

 

 

■6/18(月)

 

この日はモスクワからサランスク周辺の街ヘンザに移動。

 

 

 

バスによる一日がかりの長距離移動だったが、北海道のごとき大自然を見ながら色々と課題図書も読めて割と充実した移動にはなった。夜はカフェバーのようなところで食事をした。相変わらず店員に英語は全く通じないが、割と無表情な一般的なロシア人とは違い、笑顔の多い対応をしてくれて気分がよかった。

 

 

■6/19(火)

 

ついにコロンビア戦。なんとなくどんな一日になるのかワクワク・ドキドキで寝付けなかった。自分が緊張する必要は全くないのだが。

ヘンザからサランスクに移動。スタジアムが建てられる前は本当に何もない場所だったようで、大きなスタジアムが遠くからでも目立つ。

 

 

それにしてもスタジアムは美しい。他にも何か所か見たが、ロシアのスタジアムは建築物として独創性があり美しい。早く中に入ってみたくてウズウズするような造形美である。京都スタジアムもそうなってくれればいいが。

 

 

わかりにくいが、いざスタジアム敷地内に入ると逆方向の橋からは恐るべきコロンビア人の大群が押し寄せてきて、周辺のエリアも黄色いユニホームばかりだった。当時はなぜこんなに日本人が少ないのかと思ったが、後のセネガル戦などを見ている限り、単純にコロンビア人が多すぎたというだけだったようだった。

 

 

 

中も美しい。もうちょっとで夢のピッチへ。

 

 

いやー震えた。

洗練されたスタジアム内の光景もそうだが、それ以上に個々の騒ぎ声がとてつもなく大きな渦となって全体に轟く様は体感したことがなく、身体全体に鳥肌が立った。これがワールドカップ、これが南米の熱狂なのかと。何かの爆発を待っているかのような轟音であった。

この試合前の雰囲気だけでも本当に来てよかったと思えた。

 

そして大歓声の中キックオフ。

 

前半。後で観たTVの中継と現地での見え方や雰囲気はかなり違うものがあったが、まず感じたのは圧倒的な個々の力差。少しでもコロンビアのブロックの間にパスをいれようものなら一瞬で潰されてしまうような迫力があり、攻撃ではいとも簡単にマーカーを剥がしてしまうテクニックと俊敏性を感じた。

日本側の緊迫感や慎重すぎるほどの姿勢は随所に強く感じられ、コロンビアの選手・サポーターの勢いは大変なものがあった。

 

同点シーンのコロンビアサポーターの盛り上がりもすごいものがあった。

このFKは恐らくTVで観ている以上に現地ではやられそうな気配があった。というのも、川島がファーに寄りすぎだろうと。

中継の角度から見るとそうでもないが、現地で見る限りかなり川島の位置は寄っていた。正直、ニアに蹴られてゴールにボールが突き刺さった直後、川島が美しく宙を舞う光景が蹴る前から思い浮かんでいた。実際にはより巧妙なキックが飛び、遠くからでもわかるくらいにゴールラインを超えた。VARは必要なかった。

 

後半。明らかにコロンビアが疲れていたので、なんとなく勝利を期待する雰囲気が少しずつ会場の日本サポーターにもでていた。一方で中々ボールが収まらず、乾、香川、原口、特にセンターの香川が相手のバイタルエリアで2タッチ以上できるイメージはあまり想像できない状況だった。で、予想通り本田投入。この時の会場の雰囲気の変化はハメス投入時に近いものがあり、何かやるんじゃないかという期待感と相手側の危機感が確かに感じられた。

 

そして試合に勝った。会場は7割くらいがコロンビアサポーターだっただけに終了後は沈んでいたが、健闘を讃えてくれるサポーターも多く、いわゆるナイスガイばかりだった。

 

会場の外では日本サポーターがお祭り騒ぎ。自分自身、日テレやコロンビアのTV局の取材を受けるなど、純粋にとても楽しかった。本当に良い思い出になった。

 

帰りはまたヘンザへ。ホテルに着くころにはヘトヘトになっていたが、充実した気持ちであった。

 

 

■6/20(水)

 

この日はモスクワにまたも長距離移動。

 

 

帰りもこのような大自然が続いた。しかしさすがに目的を終えたこの終盤での大移動は辛いものがあった。だいぶ旅の疲れもたまっていたんだろう。ちなみに昼食で食べたロシアの郷土料理ペリメニは水餃子のようなもので、結構おいしかった。

 

 

■6/21(木)

 

モスクワのホテルからドモジェドヴォ空港に行き、成田へ。

 

 

さらばモスクワ。さらばロシア。大きなトラブルもなく、本当に素晴らしい場所や人々ばかりだった。

「暗い」「危険」というのは過去のイメージであると地球の歩き方は言っていたが、本当にその通りだった。街や建物はとても美しく、人々はシャイなところも含めて親近感が持てた。

 

 

■6/22(金)

 

成田空港到着。ようやく長旅を終えてホッとする。

 

一時は本当に行くべきか迷った。多大なお金と時間と体力がかかることを悩んだときもあった。しかし、今となっては行ってみて本当に良かったと思える。今までの旅行の中でも最高に旅行であったとはっきりと言える。

特にワールドカップならではの試合の雰囲気というのが間違いなくあり、それは普段のJリーグや日本代表の観戦では味わえない熱狂と興奮だった。一生忘れないだろう。背中を押してくれた周囲の人に感謝したい。

 

そして、最高の思い出を作ってくれた日本代表にも感謝したい。監督交代に対する複雑な気持ちは間違いなくあったし、田嶋会長に対する不信感は残り続けるが、代表の選手たちは慎重に、しかし堂々とプレーしていた。まさに前回のリベンジと呼ぶにふさわしい。何とか決勝トーナメントに進み、少しでも長くこの夢を見せ続けてくれることを願う。

 

以上

 

 

 

 

 

 

| 日本代表 | 01:19 | comments(0) |
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